
私は、暫くダイビングをお休みしていたので完全なるブランクダイバーである。
とはいえ既に1000本の実績のある上級者であることには変わりないので、まずはポイントへ。
サーフェスインターバルが数百日目のファーストダイブ。
オレのチェックダイブは壮絶極まりないものとなった。
エントリー直後、ハンマーヘッドシャークの群れが出現。
10分以上にフルダッシュが始まったのである。
さて、この動画の凄さは撮影者には何もない。
この状況を生み出したショップが凄いのである。
ではいったい何が凄いのであろうか。
1.エントリーハンマー300オーバー
与那国のハンマーと言えば、冬の西崎で順潮に乗って群れを探すというのが定番であった。
船長やガイドの勘と経験に頼り、「じゃあこの辺からエントリー」という流れである。
ところがマーリンのダイビングはまったく違う。
最新のソナーでハンマーの群れを探し出し、その真上からエントリーするというものだ。
潜る前からどのくらいのサイズのハンマーが、どの水深に、どのくらいいるかがあらかじめ分かるのだ。
2.夏の与那国であるということ
ハンマーヘッドシャークの群れは、冬に見るものだった。
11月になるとそろそろシーズンインかな?
12月になるとハンマーの動画がインスタに上がり始める。
1月、2月でピークを迎え、3月くらいになるとそろそろ終わり。という感じ
ところがマーリンのダイビングはまったく違う。
季節を問わずハンマーヘッドシャークの群れを探し出してしまうのだ。
これは常識にとらわれることなく、どこかにハンマーは潜んでいる筈、という探求心によるもの。
冬にいたあのハンマーは、春や夏にはどこへ行ってしまうのか?島の近くに潜んでいるのではないか?
そうやって探していたからこそ、その場所にたどり着くことが出来たのである。
3.島から遠く離れたポイントであるということ
ハンマーヘッドシャークを見るなら西崎。
まあダンヌドロップとかにいることもあるよね。
これが与那国の常識だった。
ところがマーリンのダイビングはまったく違う。
与那国島から遥か東方のブルーウォーター。東崎を遠くに見る大海原でエントリーするのだ。
これは常に新たなポイント開拓をしてきた船長に敬意を表したい。
このような三つの非常識が本編動画を作らせたのである。
そして実はさらに四つ目の非常識が存在している。
それは、
「ハンマーがいなかったら潜らない」という選択
「いないから他へ行きましょう」「今日は潜るのやめておきましょう」
こんなセリフを普通に言ってのけるのだ。
「どうせ潜ってもいないから、明日四本にしたらいいですよ、その方がチャンスあるし」
もうここまでくると、他のダイビングショップは明らかに追従できない。
船を出したらとにかく潜って港へ戻ってくる。この常識を覆すことができる店は世の中に存在しない。
今回のダイビングでは、ソナーで群れを確認していたにも関わらず、ハンマーを見ることができないことがあった。
それはエントリーした直後に群れが向きを変えてしまい、違う方向に泳ぎ始めてしまったのだ。
船上ではその一部始終をソナーで見ていた。我々が泳ぐ方向とは逆向きに群れが泳いで離れてしまったのである。
こんなとき、船上と海中のガイドに意思疎通ができたらどんなに良いだろうか。
しかしそんなことはいままでできなかった。
だが、マーリンでは今後それさえもできるようになるかもしれない。5つ目の非常識が誕生しようとしているのである。
ダイビングの常識を変える、与那国島 マーリン
マーリンのオーナーであるナオヤ氏と、10月の三連休のあいだ、昼夜を問わず一緒に行動させてもらった。
見た目のチャラチャラ感とは程遠いところに彼の本質はあった。
客に良いものを見せたい。楽しんで帰って欲しい。これが彼の行動の原動力であるように感じた。
至極あたりまえのことではあるが、現在の商業ダイビングショップができずにいることを、彼は確実に実行しているだけなのである。
そのためだけに数千万円の投資をし、大量の燃料を燃やして与那国島の周りをグルグルと周回してきたからこそ、彼は先駆者で居続けることができるのだろう。
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